俺の誇り。
今日はいよいよ公立入試、合格発表。
もう一週間以上経つんだね
今日は自分の進路が決まる大事な日。
でも胸に留めておいて欲しい
合格が必ず幸せとは限らない
不合格が不幸ということはない
数年前のある生徒
学校が終わればその足で自習に来て
いつもの定位置へ
クラスのみんなも、先生たちも、
誰もが認める努力家だった。
志望校は何があっても変えず、
最後まで志望校に向けて戦い続けた
過去のデータから見るとギリギリ
あとは当日勝負。
そして迎えた結果発表
校舎の入り口で待ち
続々と生徒がやってくる
喜びに満ちた表情
嬉し泣き
様々
そんな中
彼はふらっとやってきた
笑顔で
ドアを開けて
言葉を発するよりも先に
笑顔が崩れて
涙を流し始めて
口を開いて
一言
ダメだった
たった一言だけ
教室に入って、向かい合う
いざ、その状況になると
なんて声をかけていいか分からなかった
ただ、涙を流しているのをみて
何を伝えたら良いのか
今の君にはどんな言葉が良いのか
探している時に
俺、高校で頑張るから
リベンジするから
涙を流しながら
それでも力強く
はっきりそう言った。
それを聞いて俺も涙が溢れて来た
1年生から見てきた彼が
教室の1番前の席で
ぼけーっと授業を聞いてて
話しかければ照れ笑いを浮かべ
会話にならなかったような生徒が
勉強頑張りたいという言葉とは裏腹に
宿題も小テストもろくにやらなかった生徒が
こんなにもたくましくなったんだな
こんなにも立派になったんだな
そう感じたら涙が出てきた
2人でティッシュで鼻をかみながら
涙を拭いながら
高校生活について語り合った
高校生活、充実したものにするために
今からできることは何か
楽しみは何か
全部やろう。
充実させて、楽しんで
卒業する時には、この3年間が最高だった
そう胸張って言える
そんな3年間にしようぜ
彼の高校生活は決して順風満帆ではない
でも、何度も立ち上がり良いものにしている
まだリベンジの途中だな
俺は、俺たちは応援し続けてる
大事な1年が始まるぞ。
そして
これは全員に伝えたい
高校受験は、あくまで通過点だ。
そりゃ合格してたら嬉しい
けれど
どんな結果でも変わらない
みんなが
一人ひとりが
俺の誇りだ
それだけは絶対に変わらない
ここまで一緒に頑張って来たみんなが
ときには叱られて来たみんなが
ときには一緒に涙を流したみんなが
俺の自慢の生徒
俺の誇りなんだ
まずは今日
その目で見てこい。
当日と一緒
笑顔でいってこい!
笑う門には福来たるってな